平成11年度 卒業論文

2000110

 

 

 

 

環境問題の普及に関する実証的研究

―マス・メディアのアジェンダ設定と普及過程の関連性―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明海大学 外国語学部 英米語学科

 

学籍番号:32961101  氏名:溝端 陽太郎

 

 

 

 

 

 

 

指導教員:海後 宗男

目次

 

序章

 

第1章      研究の背景

第1節      コミュニケーションの2段階の流れ理論

第2節      マス・メディアの「アジェンダ設定機能」(the agenda-setting function)理論について

第3節      技術革新の普及過程(Diffusion of Innovation)理論について

第4節      アジェンダ設定理論と普及過程理論の関連性

 

第2章      問題の設定

第1節       地球環境問題の流れ

2.1.1  地球環境問題

2.1.2  地球環境問題に関する主な出来事

第2節       −環境問題と世論− 研究の推移

2.2.1       現在の環境問題研究から

2.2.2       世論調査より

第3節       研究の目的

第4節       仮説

 

第3章      調査

第1節   目的

第2節   研究方法

       () 調査手順    

第3節   調査結果

3.3.1       被調査者の特徴

3.3.2       被調査者のメディア特性

3.3.3       被調査者の環境問題に対する意識

第4節   考察

3.4.1       環境問題の意識に関する考察

3.4.2       3つの環境問題(地球温暖化問題、ダイオキシン問題、核汚染問題)について

3.4.3       環境保全行動の実態

3.4.4       仮説検証

(1)    メディア視聴と環境問題に対する関心と保全行動について

(2)    核汚染問題と環境問題に対する意識、恐怖と購買行動について

(3)    対人接触と環境問題に対する意識と保全行動

 

第4章      結論

 

参考文献

 

終わりに

 

付録【調査票】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

序章

 

マス・コミュニケーション効果研究は学問としては大変新しく、その研究も20世紀に入ってからラジオや新聞といったマス・コミュニケーションのハード面の普及と共にその効果、影響力を研究し現在に至るわけである。そのマス・コミュニケーションの効果研究の歴史は岡田(1984)の整理によると、3期ないし4期に分けるのが一般的である。その3つの大きな区分とは次の通りである。

1つ目に、1900年初頭〜1930年末に論じられた弾丸理論や皮下注射理論に代表される「マス・メディアの受け手に与える影響は大変強力である」という理論が数多く論じられた時期である。2つ目に、1940年〜1960年初頭で、この時期にはコミュニケーションモデルの開発や前期の研究に対するコミュニケーション効果の限定性を唱えた限定効果説が論じられた時期である。また、この時期は、マス・コミュニケーションの効果研究の分野が次第に本格化した時期でもある。その研究が本格化した理由は大学などを中心に研究、調査活動が始まり、また、調査専門機関の設立などもあり多くの研究が盛んに行われていったことが挙げられる。3つ目に、1960年代後半〜現在に至るまでの時期で全ての人に多大な影響を及ぼすとは言えないが、メディアとの係わり合いが不可欠な現在においてその影響力はやはり絶大なものがあるのではないか、と論じられている強力効果説で、テレビという強力なメディアの登場により諸研究の再検討が行われている時期である。

竹内(1990)は、このような3つの大きな枠組みの中に、主要な2つの研究の方向性が見受けられると述べている。1つは、Lazarsfeldを中心とした社会学者たちによって、1940年代から50年代にかけて進められてきた「受け手研究」(audience research)である。この受け手研究の中で、Lazarsfeldが提唱した「コミュニケーションの2段階の流れ」理論が、その後のコミュニケーション効果研究における1つの方向性を決定づけた。その受け手研究とは、人々が日常生活の中で現実に行っているマス・コミュニケーション行動を、社会調査的方法によって分析した研究である。

他方、ほぼ同じ時期にHovlandを中心とする心理学者たちによって行われた研究で、彼らは統制実験的方法を用いてコミュニケーションの効果、影響に関連を持つ諸要因の働きをシステマティックに観察しようと試みた。Hovland(1953)は、研究の結果である『コミュニケーションと説得』(communication and persuasion)を発表し、この実験方法が後の効果研究における1つの方向性となった。

 

現在、私たちが生活を営んでいる現代社会は人間と人間の間の相互関係、または、人間と情報の間の相互関係、つまり、コミュニケーションを抜きに考えることは出来ない。そして1999年の今、2年後に迫る21世紀を目前に控えそのコミュニケーション産業はますます多様化し急速な発展を続けている。それに伴い、私たちを取りまく情報環境も複雑化してきている。昨今では、手紙が電子メールへ変わりつつあり、またテレビは、通信衛星を使い多チャンネル化、デジタル化へ進みつつある。

歴史的に見るとこの1世紀の間、コミュニケーション産業は目覚ましい発展を遂げてきた。新聞の大衆化、ラジオやテレビの登場と、一人一人が接する情報量は格別に進化を果たし、さらに現在は、インターネットを代表とする新しいメディアが人々の生活の中に新規のコミュニケーション手段として世界中で認知され始め注目を浴びていきている。それに伴い多様な情報の受信、発信が出来るようになり、まさに「情報の洪水」と言える時代である。

このように、マス・コミュニケーション産業が活性化していき、上述したようにマス・メディアの効果研究が20世紀初頭より始められ、マス・コミュニケーションの発展と共に数々の功績を残しながら歩んできた。その中の代表的な理論である「アジェンダ設定理論(the agenda-setting function)」は、今日においても巨大なマス・メディアの効果、影響を考える上で大変重要、且つ有効な理論である。この理論の原点は、我々の社会生活の中で「何が重要なことか」、また「重要度の優先順位はどうであるか」等について考えられたのが始まりで、社会生活を営む私たち人間の持つ認識に対するマス・メディアの効果、影響を探る上で重要な理論である。

199921日、テレビ朝日「ニュースステーション」の中で放送された「ダイオキシン問題」は、全国にそのテレビの持つ影響力を知らしめる結果になった。これは、埼玉県所沢市にある農業協同組合のダイオキシン調査について、テレビ朝日の取材により所沢市が行ったダイオキシン調査に不明な点が多くあることが判明し、テレビ朝日側が独自に入手したデータを検証した結果、環境庁の基準値を大きく上回るデータを確認し報道した。その結果、所沢産の野菜類の価格は、顧客の購買力低下に伴い急速に下落し農家全体の損失は数億円に上るとされた。一方で、報道を行ったテレビ朝日側にも誤解を招く恐れのある表現方法等が指摘され、国会においてテレビ朝日代表が尋問される騒ぎにまで発展した。

 この事件で改めてマス・メディアの力を思い知らされた。その力というのは、人々の認知及び行動にマス・メディアが大きな役割を担っていることである。本研究では、現在の日本社会において私たちの社会生活に多大な影響力を持つマス・メディアと、そのメディアが与える影響についてマス・メディアが人々にどのような影響を及ぼしているかを、環境問題に対する人々の認知、行動を分析しマス・メディアの影響力や、その普及過程を明らかにしたいと考えている。

 

第1章      研究領域の背景

 

第1節     コミュニケーションの2段階の流れ理論について

マス・メディアからの情報の個人に対する影響力を考える上での重要な理論の1つに、「コミュニケーションの2段階の流れ理論(two-step flow)」がある。Lazarsfeld(1955)が提唱したこの理論では、マス・メディアからの情報はオピニオン・リーダーと呼ばれるマス・メディアに対する接触率の多い人々が受け取り、その後、オピニオン・リーダーとの接触行動があるフォロワーに情報が伝わり、そして、最終的にフォロワーの態度が改変されるという「2段階の流れ」を経ていくと考えられる理論がある。

KatzLazarsfeld(1955)が行った調査では、マス・メディアを利用した政党宣伝が実際の投票行動に影響を及ぼしていない結果を受け、情報の受け手の態度変容に対しマス・メディアが直接的な影響力を持つのではなく、オピニオン・リーダーとの接触により影響されるという「インターパーソナルなコミュニケーション活動が実際に影響を及ぼしている」と結論付けを行った。

テキスト ボックス: 図1 コミュニケーションの
2段階の流れ
の流れ
現在においてもこの「2段階の流れ」理論は、マス・コミュニケーションの効果を検証する上で考える必要がある重要な理論である。この理論は、「受け手の行動に及ぼす影響力」を見る上で重要な要因の1つであるといえる。

 

第2節   マス・メディアの「アジェンダ設定」(the agenda-setting function)理論について

 

今回の論文で環境問題とメディアの両者の関係を研究するにあたって、その影響力について仮説を立て、検証を行っていく上での重要な理論の1つに「アジェンダ設定(the agenda-setting function)理論」がある。この理論は、ある人々が持ち合わせている問題意識を検証して行く上で欠かせない考え方の1つである。このアジェンダ設定とは、「何が一番大きな社会問題として認識されているか、誰がその問題についての報道価値や、重要性を作り上げているか、なぜある問題事項は、そのほかの問題より認識されているか、公衆の中で問題事項がどの様に生まれ認識されていくか、メディア報道において何が重要視されるか」などを研究し、理論体系を作り上げた研究である。ここではこのアジェンダ設定について見て行く。

はじめにマス・メディアのアジェンダ設定を誰が最初に提起したかを考えていく。DearingRogers(1996)によると、「アジェンダ設定」という言葉を最初に使ったのは McCombsShaw(1972)である。このMcCombsShaw(1972)の発表により、マス・メディアの持つアジェンダ設定が効果研究の上で重要な考え方として知られていった。しかしながら、アジェンダ設定という言葉の使用という点では彼らが早かったが、この中の「議題(Agenda)」という概念を使い研究を最初に行ったのは社会学者のPark(1922)である。Dearing Rogers (1992)によると、Park1915年から1935年にかけてメディアの制作者による議題の認知度の研究を行った。これが議題を使った研究の始まりであると言える。

Dearing Rogers (1992)によると、この「議題(agenda)」という言葉を「ある枠組みの中で存在する問題事項のまとまりにおいて、その問題事項それぞれが重要度を競い合い、その結果、ある瞬間において高い重要性を持ち合わせている問題事項」という言葉で言い表している。そしてこの議題というものは、メディア内、公衆内、政治内の3つの枠組みにおいて存在し、メディア内、公衆内、政治内において相互作用を繰り返しながらその問題事項の重要度、注目度が上がったり下がったりと、問題事項が互いに競争し合いながら存在していると考えられる。これが「議題」である。

 

では、「アジェンダ設定」とは一体何であろうか。アジェンダ設定とは「ある社会状況の中で問題事項が、メディアや、公衆、政治によって意識付けられること」(DearingRogers, 1992)で、これは、3つの枠組み(1.メディア 2.公衆 3.政治)のどれかの中で、ある問題が提起された場合(主にメディアが提言者となりうることが多い)、その枠内において提起された問題事項の重要度が形成され、問題事項の優先順位付けが行われ、ある問題は、他の問題より枠内において認知されるという、この優先順位付けがアジェンダ設定であると言える。例えば、ある瞬間において公衆(一般の人々)の間である問題事項(例:喫煙と肺癌の因果関係)が一般の人々の間で一番認知され、また、その問題が最重要問題であったとするならば、公衆においてこの「喫煙と肺癌の因果関係」の問題は、公衆での議題となり人々に認知されていると考えられる。またアジェンダ設定の特徴として、メディア、公衆、政策の3つの枠に存在する議題は、相互に関連し合い存在している。このようなアジェンダ設定の機能を図に表すと以下の図2のようになる。

 


 


2 メディア、公衆、政策の議題による議題設定 (Dearing Rogers, 1992)

 

2の様にアジェンダ設定の仕組みは、周りを囲む3つの議題を作り出す要素(個人の経験、話題、世論調査、メディアゲートキーパーによる発信)と、それらのよって作り出される3つの議題構成要素(メディア・公衆・政策)の存在から成り立ち、議題の流れは「メディアの取り上げられ、形成された議題が公衆に影響し、さらに、それが政策に影響し、またメディアに取り上げられる」という順序で回る仕組みがわかる。

 

McCombsShaw(1972)によって初めてアジェンダ設定という言葉が用いられたことはこの章の最初で述べた。その研究がどのようなものであったのかというと彼らの行ったアジェンダ設定の基礎となる研究では、ノース・カロライナ州のチャペル・ヒルの投票意図未決定者サンプル100名に対し面接を行い、また同時に、この町に政治情報を提供しているマス・メディア―5つの新聞、2つの雑誌、2つのテレビ・ネットワークのニュースや論説―の内容分析を試み、そして、1972年にマス・メディアのアジェンダ設定のモデルを経験的データによって基礎づけた論文(McCombsShaw, 1972)を発表した。

この論文において彼らは、「マス・メディアがあるトピックや争点を顕出化させるとその結果として公衆の間でもそのトピックや争点が顕出化する」という仮設を立て人々が何を重要な政治争点と考えているかという争点顕出性(issue salience)に対して、マス・メディアが影響力を持っているということを提唱した。

彼らの行った研究によると、マス・メディアが繰り返し主張してきた選挙キャンペーンの争点をメディア報道の内容分析により割り出した結果と、サンプルの投票者がキャンペーンの争点として重視し、顕出させた判断との間には強い相関関係が見られた。このことによりマス・メディアのアジェンダ設定機能が示唆され、そして、「あるトピックスや争点がマス・メディアで強調されるにつれ、公衆の側でのそのトピックスや争点の顕出性も増大する」というアジェンダ設定理論が定式化されたのであった。

なお、Dearing Rogers (1992)によるとこの研究が後世にもたらした2つの方法は、「@マス・メディアの報道に対する内容分析を行い研究を進める。A世論調査をマスコミ研究に応用する。」の2つであると述べ、そして、この研究をもとに研究者それぞれの場所において多くの研究がなされた。

 

McCombsShaw(1972)によるチャペル・ヒルでの研究以降、現在に至るまで多くの研究が行われている。現在では、McCombsShaw(1972)によるアジェンダ設定の研究で得た「マス・メディアが、人々に対して何が重要であるかを『説得』した」という考えは現在用いられていない。むしろ、「マス・メディアが、情報を提供し知らせる役割が強く、その後、重要であるという争点が生まれる」と考え、認知効果(cognitive effects)が、アジェンダ設定の主要な点であると考えられている。例えば、ある商品Aについてメディアがその良さをアピールすると、聴衆にある人々は、その商品を良いものとして受けるという強い効果がメディアにはある、と唱えた初期の理論に対し、むしろメディアの効果は、その商品Aを聴衆に知らせ考えさせる材料を提供するという認知効果が強い、という理論にたどり着いている。すなわち、現在はメディア報道の影響力として「何を考えるか」という直接的なものではなく、むしろ「何について考えるべきか」(Dearing Rogers, 1992)という間接的な影響力をマス・メディアの機能にあると考えられている。

次に、メディア、公衆、政策のそれぞれにおける議題の測定方法について見てみる。まず、公衆内における議題の測定であるが、多くの場合、「この国が直面しているもっとも重要な問題とはなんですか」などといった質問を用いた世論調査が利用される。この人々の考える問題が、多くの人々にも指示されているならば、それは公衆において議題となっていると考えられる。例えば三上(1993)が行った「環境問題に関するアンケート調査」において「わが国が抱えている最重要問題は」との質問に対し単一選択で2番目に重要視されていた「PKO参加問題」は、2年後三上(1997)1995年に行った「暮らしと社会に関する意識調査」によると10番目までその位置付けを下げている。

メディア内における議題の測定は、やはりニュース番組などの内容分析が中心となる。一定期間、番組の内容を調査し何を各メディアが取り上げ報道しているかを測定し判断する。メディアが取り上げた回数が多い場合には、その問題事項はメディア内での共通の議題として成り立っていると考えられる。また、新聞で記事として扱われた回数をコンピュータのデータベースを利用して、キーワードにより検索し、注目度=議題を測定する方法も利用される。

政策内における議題の測定は、閣僚などのよる記者会見や議会での議論を中心に「何が政治として争われているか」を測定する方法である。国際会議などでの議論のテーマなども政策議題として考えられる。

各種統計(毎年の交通事故数、毎年のある犯罪事件の数等)を社会問題、社会現象として捉え、アジェンダ設定の裏付けとして用いることも有効である。

 

 以上見てきたようにマス・メディアが人々の持つ問題意識の認知に直接的に影響している、と考える事が出来る。McCombsShaw(1972)がこの仮説を提起して以来数多くの研究がなされた。McCombs(1976)は、その後のアジェンダ設定研究を通して「放送はすぐれた即時性のゆえに対人アジェンダにより影響を及ぼし、一方、新聞は個人内アジェンダにより大きな影響を与える」と考え、受けて側が持つアジェンダについても言及した。また、Cobb Elder (1983)らが考えるように、マス・コミュニケーションのアジェンダ設定を政治過程に位置付け政治システムの動態と関連付ける研究もされてきた。McCombs(1976)等の見解も視野に入れ今回の調査による議題設定の役割を考えていく。

 

第3節   技術革新の普及過程(Diffusion of Innovation)について

 

  Rogers(1962)は「新しいアイディアが人々に採用され、それが、社会の中にどのように普及していくか」という過程について研究した。当時農村社会学者であった Rogersは、農業技術の普及、採用過程を以下の採用カテゴリーに分け、情報と影響の流れを以下のようにモデルを作り新技術の普及過程を理論付けした。


 Rogers(1962)が提唱したこの理論では、採用者を5つのカテゴリーに分類(革新者、初期採用者、前期追随者、後期追随者、遅滞者)し、その採用に至る伝播過程の流れを表した。

3 コミュニケーションの流れ(普及過程) (田崎と児島, 1998)

このモデルでは、マス・メディアからの情報はすべてのカテゴリーの人々に影響し技術革新の伝播過程において重要な決定要因となっている。革新者と遅滞者はともに多くの場合、社会の中での逸脱者として解釈されている。その理由は「珍しい物好き」や「頑固者」というような両極端に理解され、多く一般の考えには当てはまらないということが挙げられる。カテゴリー間の影響の流れでは、初期採用者から前期追随者へ流れ、後期追随者、遅滞者と続く事がわかる。このモデルにおいての具体的な各カテゴリーの持ち合わせる特性は以下のようである。

[T] 革新者(innovators):投機性を持ち、通常、社会の中では逸脱者と見られる。

[U] 初期採用者(early adopters):新しい技術の採用に積極的であり、所属する集団の規範に忠実である。

[V] 前期追随者(early majority):慎重な正確の持ち主。

[W] 後期追随者(late majority):懐疑性の持ち主。

[X]  遅滞者(laggards):伝統的価値観を持ち、革新者と同じく社会の中では逸脱者として扱われる。 

 Rogersは、以上のような5つカテゴリーに分け、技術革新の伝播について分析している。また、さらに彼は、普及過程においてマス・メディアに対する接触行動と、上述した「コミュニケーションの2段階の流れ理論」を採用し、普及過程におけるオピニオン・リーダー特性を明らかにし採用段階におけるそれぞれの役割を表1のようにまとめた。

 そして、Rogersは図3の一般化を用いてマス・メディアとオピニオン・リーダーの影響を次のように考えた。

広域志向的情報源(マス・コミュニケーション)は認知段階で重要であり、地域志向的情報源(インターパーソナル・コミュニケーション)は評価段階で重要である。また彼は、情報源の特徴として以下のように考えた。

【T】インパーソナルな情報源(マス・コミュニケーション)は初期の採用者に対し、どの伝播課程においても重要な情報源である。

【U】初期の採用者には広域志向的情報源が、後期の採用者には地域志向的情報源がより強い影響力を持っている。

【V】初期の採用者ほど情報源への接触が多い。

【W】初期の採用者ほど様々な情報と接している。

また、各カテゴリー間の関係として以下の3つを強調した。

【@】後期の採用者ほど個人的影響を多く受ける。

【A】直前のカテゴリーからの影響が強い。

【B】集団全体のオピニオン・リーダーは革新者ではなく、初期採用者である。

 

1 採用者カテゴリー間の特性 (Rogers, 1962);山根, 1990)


 



また、Rogers(1986)は、この普及過程を個人の意思決定過程である「採用過程」を明らかにしようと試み「1.知識の獲得(knowledge), 2.説得の過程(persuasion), 3.採用の決定(decision), 4.実行(implementation), 5.確認(confirmation)」という5つの段階に分けて、採用者における普及モデル(4)を完成させた。

4 普及過程理論モデル(Rogers, 1986)

Rogers(1962)が最初の普及過程理論を立てた段階では、イノベーションの採用における伝播過程を「採用者においての『伝播過程』=1.認知段階 2.関心段階 3.評価段階 4.試行段階 5.採用段階」という枠組で述べていた。Rogersはその後の他分野での研究の応用などを経て普及過程のプロセスを図4のモデルにまとめあげた。

このモデルの特徴は、5つのそれぞれの段階において、の影響要因をまとめている点にある。採用過程において、まず最初に採用者の置かれている状況が普及の段階に大きく影響するということで、次の4つの要因を挙げている。

【1】     採用前の活動【2】必要性、問題性【3】技術革新【4】社会水準

これらの要因により採用の有無、採用のスピードなどに大きな影響を与える要因である。

 このモデルにおいて普及の最初の段階である「知識の獲得(knowledge)」では、受け手の特性が採用に進むかどうかを決める重要な要因になっている。その要因は次の3つである。

【1】社会的・経済的地位【2】個人の性格的特徴【3】コミュニケーション行動形態

次に受け手は認知された多くの情報を元に「説得(persuasion)」の段階に入る。ここでは、与えられた技術革新情報を自分の置かれている状況と合わせつつ、さらに必要な情報を得ながら吟味していく段階である。

次に「決定(decision)」の段階に進む。与えられた情報を元に吟味した結果、新しい技術革新を採用するか、採用しないかを決める段階である。この段階で採用を決めたものは、早期採用者となり採用を継続するか後に採用を止めてしまうかという段階になる。採用を見送ったものは、採用を決めた人からの情報やマス・メディアからの情報により追随者となり採用するか不採用を続けるかという段階になる。

このRogersの普及モデル(4)では、マス・メディアからの情報は全ての段階でそれぞれ情報として用いられる。マス・メディアのゲートキーパーが作り出す議題が知識獲得の段階では情報の認知作用が働き、その後も説得、補強といった作用をマス・メディアが作り出す議題により影響を受けつづける。一方、採用者側も採用者が増えつづける事でメディアを動かし、新たな議題を生み出す原動力になっている。

 

第4節     アジェンダ設定理論と普及過程理論の関連性

 

以上、コミュニケーションの2段階の流れ理論、アジェンダ設定理論、普及過程理論の3つについて見てきた。本調査において環境問題の関心や普及を考える上で「コミュニケーションの2段階の流れ」理論は、マス・メディアからの情報を対人接触によって関心や行動に影響を及ぼす、との関連からマス・メディアの影響力を測定する上での重要な理論である。また、「アジェンダ設定理論」は、政治環境、マス・メディア環境、公衆環境にそれぞれ議題が存在し、相互作用を繰り返しつつ、マス・メディアにより作り出される議題の影響を受けるという理論で、人々のもつ関心と行動についてその影響力を測定できる手段である。また、「普及過程理論」は、アジェンダ設定理論と相互に関係しつつ存在している理論である。あるイノベーションの普及段階において、マス・メディアにより作り出される議題が特に重要な情報源となる。これは、初期採用者においてその傾向は顕著である。

また、インターパーソナルな情報源は後期追随者にとって有効な情報源であることが確認されている。従って、コミュニケーションの2段階の流れ理論、マス・メディアのアジェンダ設定理論、そして普及過程理論は本研究のテーマである「環境問題についての関心、普及」を「マス・メディア」と関連付けるために重要な考えであるといえる。

 以上、この3つの理論を中心に論文のテーマである「環境問題の普及に関する実証的研究」を進めていく。次の第2章において地球環境問題研究の検証と共に問題を設定していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第2章      問題設定

 

第1節 地球環境問題の流れ

 

現代社会において「地球環境問題」は、全地球規模の問題であり多くの科学者間で議論されている問題である。また、世界中の国々で多くの人々に認知され議論を巻き起こしている問題でもある。ここでは、この地球環境問題がどのように社会の中で推移していったかを見ていく。

 

2.1.1 地球環境問題

地球環境問題は、「地球温暖化現象による大規模な気候の変化により、地球環境に多大な影響を及ぼし、さらには地球上の生物にもその影響が及ばされる」という問題であると言える。米本(1994)によればその地球環境問題は、1896年にイギリスのチンダルとアーレニウスが書いた論文で「二酸化炭素の濃度が2倍になれば地表の平均温度は摂氏5から6度上昇する」ということが報告されたのが始まりであるとされる。その後、1989年には、ハワイのマウナロア観測所での二酸化炭素計測データにより温暖化の傾向が示唆された。その後も部分部分で重要な証言が提起されてきたが、地球環境問題が本格的に広く認知され始めたのは、Hansen(1993)による1988623日の米上院公聴会においての発表である「地球上の二酸化炭素濃度の増大による温室効果が地球の平均気温を21世紀半ばまでに2度以上上昇させる」という危険を唱えたのが始まりであるといわれる。(三上, 1997)

その後、温暖化メカニズムについて様々な議論、そして調査、研究が続けられてきている。石(1999)らによると、温暖化現象が及ぼす影響力を具体的に発表したのが地球温暖化を検討している国際的な専門家組織である「気候変動に関する政府間パネル」(IPCCIntergovernmental Panel on Climate Change)である。そのIPCC1995年末に発表した報告書で始めて「人為的な影響のよって地球温暖化が起きている」(米本1994)と論じ、2100年までには、地球の平均気温は約2度上昇し、海面は50センチ上昇するとの見解を正式に示した。また、オゾン層破壊についても「国連環境計画」(UNEPUnited Nations Environment Programme)19963月にまとめた報告書によると南極にできるオゾン・ホールの影響で有害な紫外線量が増え612%のプランクトンが減少し世界の年間漁獲量に大きな打撃を与え、さらには、人体への影響(皮膚癌)が増加する(米本1994)と考えられ、深刻な状況であることに変わりはない。別の問題では、森林破壊問題が複雑な利害関係(発展途上国が自国の天然資源の権利を主張、先進国と途上国との間の経済格差)を含みつつ存在し、問題解決に決定的な糸口を見出せないまま議論が続いている。

 

2.1.2     地球環境問題に関する主な出来事

ここでは地球環境問題を年代を追ってその主な出来事をまとめる。

 

2 1896年から1992年までの地球環境問題についての国際的な流れ
(米元, 1994)

 


 この表2から1985年を境として各地で急激に国際的な会議が開かれているのがわかる。この時期を始めとして、メディアも地球環境問題を深刻な議題として扱い報道を始めた。また、近年におけるメディアの報道も環境問題に対しては継続してその深刻さを表している。例えば、The Earth Work Group(1990)が発行した『50 Simple Things You Can Do to Save the Earth は、発売以来飛ぶような売れ行きを上げ、1ヵ月で50万部を突破する勢いであった。これをきっかけとし全米のマスコミが環境問題を中心とした報道を多く取り上げ人々の認知に作用した。日本においても表3にもとづき、1989年頃から新聞テレビなどのマス・メディアの環境問題に対する報道量が増え、さらには、1997年に開かれた、国内最大の国際会議「地球温暖化防止京都会議(COP3Kyoto Conference on Global Warming [The Third conference of parties])」が12月に開催され問題の重要性がメディアを通して国民に広く影響を及ぼした。

その地球温暖化防止京都会議では、先進国の温暖化防止策として二酸化炭素の削減案が締結され、各国の削減量が明確に示された。この時期に開催国である日本では、メディアを通じ会議結果が随時報道され国民に広く問題を認識させる原動力となった。また、開催地京都では、期間中ほとんどのタクシーがアイドリングを止めるなど環境保全行動の面までも影響力が現れた。

今日では焼却場などから発生するダイオキシン(内分泌撹乱化学物質:環境ホルモン)の危険性が主にメディアを通じ報道され、石油加工製品(塩ビ製品、プラスチック等)に対する危険性の調査、研究が多くなされ地球規模の問題よりも人体に密接した問題により、更なる環境問題に対する人々の認知に影響を及ぼしていると考えられる。

 

2節 −環境問題と世論−研究の推移

 

2.2.1 現在の環境問題研究から

 三上(1993)の行った1992年の調査によれば、環境問題に関する意識及び行動を「関心」「重要度の認識」「将来の予測」「マス・メディア接触」「行動」という5つの側面から公衆における意識と行動の実態を測定し明らかにした。

まず、メディアの報道量の変化であるが、三上(1997)によれば1989年を境にして報道量に劇的な変化が見られることが朝日新聞、読売新聞の新聞記事のデータベースによるキーワード検索により明らかになった(3)


 


これは、1970年以降、断続的に続いてきた環境問題に対するイベントが1989年に集中的に開かれマス・メディアの報道に直接的に影響を与えたと考えられる。

また、三上(1993)によれば、19926月に男女1000名を対象として行った「環境問題に関するアンケート調査」では、まず環境問題に対する関心として「非常にある」「かなりある」と強い関心を示した人が全体で46%に達した。「多少ある」を含めると88.5%に達し、1992年の時点でほぼ国民全体に環境問題が認識され関心を喚起していることが読み取れる。また、続く「環境問題の重要度に関する認識」の調査についても、環境問題は、わが国が抱える最重要問題として認識されている結果が出ている。同じく環境問題について、この調査項目で複数選択を可とした場合7割を超える圧倒的な支持を得ている。また、単一選択でも他の問題事項を引き離し環境問題が一般の公衆の間でも議題として人々の間に定着しているのが読み取れる。

三上(1993)の行った1992年の調査では「環境問題に対する関心は全般的に高いが、その程度は年齢によって差が見られる。20代の若年層でやや関心が低い点が気がかりな所である」そして「10年後に地球環境が今よりも悪くなると考える人は8割にも達し特に若い人々にこうした悲観的予想が強いという傾向が見られる」と結果をまとめている。

次に三上(1997)は、自らの1992年以降の蓄積されたデータをもとに様々な分析を試みている。

この中で注目するのは、三上(1997)は「地球環境問題をめぐる市民意識とマスコミ報道の変化」において地球環境問題が中心議題となった過程を「()科学者集団における合意形成、()政策レベルでの検討と議題構築、()メディアによる報道と議題設定、()キャンペーン、イベントによる関心の拡大と持続、という段階的な発展をたどり国際世論が形成されてきた」とアジェンダ設定を考えた点である。環境問題の特性上、科学者間において問題が提起され、国際会議などを経てメディアによる議題が構築されたといえるだろう。


この他には、三上(1997)1992年以降の断続的な調査により地球環境問題に対する関心の変化が時系列で見てとれる。地球環境問題に対する関心は、報道量の減少にもかかわらず引き続き高いという結果が得られている(4)

また、三上(1997)によれば、継続的に行った調査において環境問題を知る為の情報源として1992年以降、どの調査においてもテレビ、新聞が役立つ情報源として一番に挙げられている。

 

2.2.2 世論調査より

近年では、環境問題が国民的議題となっている現状から総理府(1997)による「地球温暖化問題に関する世論調査」が行政のもとで行われている。その平成96月に行われた世論調査を見ていく。

総理府(1997)の行った調査によれば、環境問題への関心は三上(1997)同様、やはりこの調査においても非常に高い結果が得られている(非常に関心がある、ある程度関心がある、を含め79.4)。その他の質問は、環境問題の個々の事例に基づき国民意識を計測し政府の今後の在り方を探る為の質問が多い。その中で興味深い結果が得られている質問項目がある。それは「今年12月、京都で地球環境防止に関する国際会議が開かれ、2000(平成12)以降の地球温暖化防止対策の国際的な枠組みが決まる見込みです。あなたは、このような会議が開催されることを知っていましたか。」という質問で、「会議が開かれることや会議の内容を知っていた(8.4)、会議が開かれることだけは知っていた(31.5)、全く聞いたことがない(57.7)、わからない(2.4)」という結果であった。この世論調査によると、6月の調査の段階では国民の6割近い割合の人々が、会議の存在すら知らずにいた。しかし、会議期間中は連日の会議のニュースで多くの人々が会議についてその存在を認知したと考えられる。

このように、1992年以降環境問題がメディア内、政治内、公衆内において議題となりそして、公衆の間で断続的に高い関心を示している現状が読み取れる。これらの研究、調査結果は、本論文で得た調査結果と比較参照することが可能で、大変有効に活用できると考える。

 

第3節   研究の目的

 

1997年に開かれた国際会議(地球温暖化防止京都会議)以降、地球環境問題が以前にも増して人々の関心を惹きつけていると考える。その関心を引く最大の要因として「メディア」を上げることが出来るであろう。本研究ではテレビ放送番組そのものを調査対象としていないが、昨今ではリサイクルに関するドキュメンタリーが放送され、リサイクル社会の実現に向けて歩き出している。また、序文でも述べたようにテレビ朝日が、199921日に放送した「ニュースステーション」の中で、埼玉県の所沢産の野菜について「同市内の野菜から1グラム当たり0.643.80ピコグラム(ピコは1兆分の1)のダイオキシンが検出され、厚生省の全国調査(00.43ピコグラム)を大きく上回る」(朝日新聞,1999,2,4)と報じ、これにより、所沢産の野菜は、スーパーなどに入荷中止が続き、また、街の人々も所沢産の野菜に対し強い警戒感を持った。これによる所沢市の農家の被害総額は、三億円を超えると言われ、現在、農家側が、損害賠償を求め提訴中である。また、1999930日に、茨城県東海道村にある原子力発電用の燃料を造成している民間ウラン加工施設ジェー・シー・オー(JCO)が、ずさんな製造方法によりウランが臨界状態に達し核分裂が起こり、数10人に昇る人が臨界により発生した放射能によって被爆をした。現場で作業をしていた3人の被爆量は、多いもので広島に落とされた原子力爆弾による被爆量を遥かに超え、今もなお生命に危険な状態である。この事件は、韓国、中国といった隣国はもちろんのこと、世界中で重大ニュースとして報道された。日本においても事故の起きた当日から連日重大ニュースとして扱われ、そのメディアによる報道が多くの人々に事件を知らせ、また、危険性を伝える役目を果たしたと考える。

このように、マス・メディアが人々の環境問題に対する情報源として重要な役割を果たし、問題に対する関心が喚起され、その関心が人々の間で重要議題として定着してきた。その結果、例えばダイオキシン騒動が起こった埼玉県所沢市では不買運動が起こり、また、茨城県東海村で起きた臨界事故では、村民の原子力利用に対する不信感が大幅に増し、そして、原子力に対し恐怖を抱く人々も大幅に増大することが予想される。

このようなマス・メディアと問題意識(環境問題)と、それに伴う行動との間にある関係を解明するために、本研究では、「アジェンダ設定理論」ならびに「普及過程理論」を中心に考え、マス・メディアの受け手と環境問題への関心、普及の関係を明らかにすることを目的とする。

その中で、以下に挙げる題目に関し調査、研究を進めていく。

@      メディア接触量と問題意識(環境問題)構築の関係について。

A      認知された問題意識(環境問題)の重要度と行動の関係について。

B      インターパーソナルな接触行動による問題意識の認識と環境保全行動の実践の関係について。

C      環境問題に対する意識と環境保全行動の実践の関係について。

 

前述したように、環境問題が社会の中で大きな問題(議題)として扱われ、そして、我々の日常生活の中において環境問題は強い関心を惹きつけている。今回、本調査では、社会の中での中心議題である環境問題を取り上げ、その環境問題がマス・メディアを通じて人々の問題意識の認知にどのように影響し、環境保全運動に対する行動面にどのように影響を及ぼしているか等について調査し明らかにする。今回実施するアンケート調査では、環境問題に対する問題意識を調査し、同時に、どの媒体によって影響されているか、どのようなチャンネルを通して環境問題という議題が人々の意識に入り関心を引き起こしているか、その環境問題を人々が問題意識としてどのように捉えているのかを調査し、影響力の大きいコミュニケーション手段を明確にした上で問題意識の優先順位と行動の関係、及び行動形態の特徴を調査し採用過程を明らかにする目的で研究を行う。

メディアとの接触率と問題意識との関係、ならびに、認知された問題の採用過程、行動状況を調査することによって環境問題の教育の実践に役立つと考えている。また、現代の若年層における人々の意識や考え方を理解する上で大きな手がかりになると考える。

 

第4節 仮説

 

環境問題に対する問題意識は、以下のようなコミュニケーション手段から情報を入手し、議題として定着していると考える。

【1】テレビ番組(ニュース、ドキュメンタリー、バラエティ、クイズ等)

【2】雑誌(情報誌、週刊誌、月刊誌等)【3】新聞【4】身の周りの人々

【5】会社内【6】家庭内【7】学校等の機関

 以上の媒体を2つのコミュニケーション過程の枠組みに分けることが可能で【1】,【2】,【3】をマス・コミュニケーション、【4】,【5】,【6】,【7】を生活環境に密着したインターパーソナル・コミュニケーションと考えることが出来るであろう。これらの考えられるチャンネルの中で認知径路として一番の影響力を考えると、【1】のテレビ番組が人々の環境問題に対する認知に大きな役割を果たしているのではないか、と考える。一方、インターパーソナル・コミュニケーションについては、地球規模のような大きな問題よりも生活に密着した身近な問題の認知作用に影響を及ぼしているのではないか、と考える。

行動形態については、地球規模の大きな問題よりも身近な問題について、普段の生活の中で出来る行動をとっているのではないか、と考える。例えば、ごみの分別収集やリサイクル、節電、節水などが考えられる。今回の調査では、対象が学生ということもあり、行動形態については実践行動よりもその前段階としての情報収集である「環境問題に関する講義」を受講する、テレビ、新聞などで語られる環境問題に関する記事を意識的に見る、といった行動を実践している割合がリサイクルや分別収集といったことよりも比重が高いのではないか、と考えている。

従って、本研究では次のように仮説を立てる。

 

環境問題に関する関心は、この10年来、急速に増加した環境問題やエコロジーに対するメディア報道等の影響を受け高いであろう。このことは、三上(1997)などの継続的な調査結果(4)により引き続き関心は高いことが予想される。この関心の度合いを、メディアとの接触行動体系との関係において次のように仮説を設定するする。

 

仮説1:メディアとの接触量が高い場合は環境問題に対する関心も高い。

 

また、環境問題に対する関心と環境保全行動との関係において環境問題に対する関心が高い場合は、環境保全行動についても実施率が高いと予想されるので、そこで環境問題に対する関心と環境保全行動との関係は以下のようになると仮説を設定する。

 

仮説2:環境問題に対する関心が高い場合は環境保全行動実施率も高い。

 

また、今回の調査では、京都会議で議題として扱われた「地球温暖化問題」、992月に起こった「ダイオキシン問題」、そして、999月に起きた「核汚染問題」の3つに対する関心を調査し、その関心の違いも調査する。人々の関心は、メディア報道量に多大に影響されると考え、一番新しく、報道量も多いと想定される「核汚染問題」が公衆の間での議題となっていると考えることから、メディアの顕出性と関心,行動との関係において次のように仮説を設定する。

 

仮説3:マス・メディア報道の顕出性(salience)の高い環境問題において汚染の危険性がある商品について不買行動は高い。

 

仮説4:マス・メディア報道の顕出性(salience)の高い環境問題において恐怖の度合いが高い。

 

 また、普及過程における重要要素の1つであるインターパーソナル・コミュニケーションでは、他者との接触行動と関心、行動との間の関係において、他者との接触が多いほど環境問題に対する関心や環境保全行動の実施は高くなると考え、次にように仮説を設定する。

 

仮説5:他者と話す頻度が高い場合は環境問題に対する関心も高い。

 

仮説6:他者と話す頻度が高い場合は環境保全行動実施率も高い。

 

 以上の6つが本研究において設定した仮説である。

第3章 調査

 

第1節     目的

 

この調査の目的は次の仮説の検証である。

仮説1:メディアとの接触量が高い場合は環境問題に対する関心も高い。

仮説2:環境問題に対する関心が高い場合は環境保全行動実施率も高い。

仮説3マス・メディア報道の顕出性(salience)の高い環境問題において汚染の危険性がある商品について不買行動は高くなる

仮説4:マス・メディア報道の顕出性(salience)の高い環境問題において恐怖の度合いが高い。

仮説5:他者と話す頻度が高い場合は環境問題に対する関心も高い。

仮説6:他者と話す頻度が高い場合は環境保全行動実施率も高い。

 

第2節     研究方法

 

本来なら幅広い年齢層、様々な社会的地位に関連した人々を調査の対象にしたいと考える。しかしながら、本調査では多くのサンプルを取るには実務的に無理があり、今回の調査では20歳前後の若年層を主として調査を行う。そして、既存の研究結果との比較を踏まえ現在の若年層の持つ環境問題に対する意識を調査し、マス・メディア接触と関心、行動について設定した上述の6つ仮説の検証を進めていく。

調査を実施するにあたって、既存の研究結果と一部比較するために、三上(1997)の調査項目を一部用いて質問紙を作成した。(巻末記載)

今回の具体的な調査方法は、若年層(20歳前後)を対象に考えている事から、明海大学外国語学部英米語科の学生を被調査者として調査を行う。調査の実施は、指導教員である海後宗男先生の許可のもと、講義中の一部の時間を頂き、調査票(質問紙){巻末記載}に被調査者が直接質問紙に回答を記入する「自記式」の「集合調査法」を用いる。今回の調査で4クラス、約200件前後のデータを取り集計を進めていく予定である。本調査の実施・回収期間は、19991019日から19991023日で行う。

回収した調査票は、コンピュータにかけて機械集計を行う予定である。

(1)  調査手順

質問紙では学籍番号、氏名、年齢、性別を確認し、最初にマス・メディアとの接触量を0分から4時間(30分刻み)までのスケールを用意し該当個所に丸を記入させる方法をとった。新聞報道面数に関しては、はい、いいえで答えを記入させた。関心や恐怖の測定には5段階に分けたスケールを用い、調査結果を5点尺度で集計した。

 

第3節 調査結果

 

まず、今回行った調査の各項目について調査結果を以下にまとめてみる。

 

5 被調査者の特徴

 
3.3.1 被調査者の特徴

今回実施した配票方式の調査では、アンケート用紙配布枚数170部、回収部数は170部、回収率は100.0%であった。授業時間の一部を利用して行った今回の調査では、全ての配布した調査票を回収する事が出来た。

被調査者の男女構成は表5のような結果になった。男性88人、女性82人であり、また、学年構成は、1部生が62人、2部生が108人であった。学年の構成比率は、1部生36%、2部生64%の比率となった。


 被調査者の年齢構成は、有効回答数166人で、最大34歳、最小18歳とであった。平均年齢は20.75歳という結果が得られた。被調査者の年齢区分の内訳は表6の通りである。

 


3.3.2 被調査者のメディア特性

 まずは、被調査者のメディア接触についてアンケート項目の結果を集計してみる。以下に示す表7は、被調査者におけるメディアとの接触時間の単純集計結果である。

 


 


1.テレビ視聴について

最初に被調査者のテレビ視聴について見ていく。被調査者の1日あたりの平均テレビ視聴時間は、有効回答数169件で、114(1時間54)となった。被験者のテレビ視聴に対する最大接触時間は、240分以上(4時間以上)で、最小接触時間は、0分であった。

 

2.新聞閲覧について

 次に被調査者の新聞閲覧について見ていく。今回の調査では、被調査者の1日あたりの平均新聞閲覧時間は、有効回答数168人で23分となった。新聞閲覧に対する最大閲覧時間は、120(2時間以上)で、最小接触時間は、0分であった。

 

3.雑誌閲覧について


 次に雑誌に対する被調査者の閲覧時間を見ていく。被調査者の1日あたりの平均新聞閲覧時間は、有効回答数169人で35.3分となった。雑誌閲覧に対する最大接触時間は、240(2時間以上)で、最小接触時間は、0分であった。

5 被調査者の1日平均メディア接触量

 

4.メディア視聴合計

今回測定した被調査者における個々のメディア視聴量の合計時間をマス・メディア接触時間合計として表す。

 回答数170件で、3つのメディア視聴時間合計が30分未満の学生が8(4.7%)1時間が11(6.5)1時間半が21(12.3)2時間が17(10.0)2時間半が29(17,1)3時間が21(12.3)3時間半が12人(7.1)4時間が26人(15.3)4時間半が9人(5.3)5時間が7人(4.1%)、5時間半が5人(2.3%)、6時間が1人(0.6%)、6時間半が1人(0.6%)、7時間が0人(0.0%)、7時間半が1人(0.6%)という結果になった。


図6 被調査者のメディア視聴合計時間

 


5.良く読む新聞報道について

 次に、被調査者の普段良く読む新聞報道について見ていく。


7 よく読む新聞報道について

 


トップニュースについては、良く読む人が138(81.2)、総合面が69(40.6)、主張、解説面が34(20.0)、国際関係面が74(43.5)、経済関係面が28(16.5%)、生活情報面が70(41.2)、スポーツ関係面が85人(50.0)、地域情報面が60人(35.3)、社会面が60人(35.3%)、最終面が148人(87.1%)、という結果になった。

 


6.普段良く見ているニュース番組

 次に、被調査者が普段良く見ているニュース番組について見ていく。

8 よく見るニュース番組について

 

本調査では、被調査者がよく見るニュース番組として、おはよう日本(NHK,500-8:15)は、15(8.8)、首都圏ネットワーク(NHK,1800-19:00)は、4人(2.4%)、N9NHK,21:00-21:30)は、2人(1.2%)、ニュースの森は、29人(17.1%)、スーパーニュース(フジ,17:25-19:00)は、19人(11.2%)、Jチャンネル(テレビ朝日,17:00-19:00)は、12人(7.1%)、ニュース(NHK,12:00-12:15)は、3人(1.8)、NHKニュース7(NHK,19:00-20:00)は、3(1.8)、ニュースプラス1(日本テレビ,17:30-19:00)は、22(12.9)、筑紫哲也NEWS23(TBS,22:54-23:50)は、74人(44.1%)、ニュースJAPAN(フジ,23:20-0:30)は、62人(36.5%)、ニュースステーション(テレビ朝日,22:00-23:20)は、99人(58.2%)となった。

 

 

3.3.3 被験者の環境問題に対する意識

1. 環境問題に関心がありますか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テキスト ボックス: 図9 環境問題に関する関心

 


10 環境問題に対する関心

 

環境問題に対する意識についてのアンケート項目についてまとめてみる。まず最初に、環境問題全般についての意識を見てみる。「環境問題に対し興味がある」との筆問に対し、非常に関心がある(9人、5.4)、かなり関心がある(33人、19.6)、多少は関心がある(104人、61.9)、あまり関心はない(20人、11.9)、全然関心はない(2人、5.4)という結果になった。個々の環境問題については、図10のようになった。

10 環境問題に対する関心

 
2.3つの環境問題に関して


次に、3つの環境問題(地球温暖化、ダイオキシン問題、核汚染問題)についてのアンケート結果を見てみる。

11 3つの環境問題について

 

被調査者の最近一番気になる問題として3つの環境問題から1つ選択した結果は、地球温暖化問題(79人、46.5)、ダイオキシン問題(21人、12.4)、核汚染問題(68人、40.0)であった。最近目にした問題としては、地球温暖化問題(25人、14.7)、ダイオキシン問題(25人、14.7)、核汚染問題(115人、67.7) という結果で、「3つの環境問題について誰かと話しましたか」との筆問に対しては、地球温暖化問題(35人、20.6)、ダイオキシン問題(21人、12.4)、核汚染問題(93人、54.7%)であった。

 

3.恐怖を感じますか

 次に、3つの環境問題(地球温暖化問題、ダイオキシン問題、核汚染問題)に対し恐怖を感じるか、という質問について図12のような結果になった。

地球温暖化問題については、全然感じない、あまり感じないを合わせて20.2%、感じる以上が79.8%、ダイオキシン問題については、全然感じない、あまり感じないを合わせて30.6%、感じる以上が69.4%であった。核汚染問題については、全然感じない、あまり感じないを合わせて17.6%、感じる以上が82.4%であった。

 

 

 


12 3つの環境問題に対する恐怖

 


4. 購入を避けますか


次に、汚染が危険視される商品に対する購買行動については、図13のような結果になった。ダイオキシン問題(問題なし、意識しない合わせて20.7%、多分買わない、出来る限り買わない、絶対買わない、を合わせて79.3)、核汚染問題(問題なし、意識しない合わせて12.4%、多分買わない、出来る限り買わない、絶対買わない、を合わせて87.6)であった。

13 汚染が危険視される商品に対する購買行動について

 

 

 


5. 役立つ情報源

14 役立つ情報源

次に役立つ情報源として、被調査者が選択肢から1つ選ぶこの質問では、テレビ(NHK,民放60.7)、新聞(17.5)、雑誌(6.2)、本(4.3)、自治体の広報誌(0.9)、家族や知人の話(3.8)、講義(5.7%)、その他(0.9%)となった。

 

6.環境問題について話したことはありますか


15 環境問題についての話す頻度

 
次に、環境問題について誰かと話すか、という質問に対し、家族(大変良く話す、良く話す、時々話す、合わせて53.5%、あまり話さない、全然話さない、合わせて46.5%)、友人(大変良く話す、良く話す、時々話す、合わせて40.2%、あまり話さない、全然話さない、合わせて59.8%)、知人(大変良く話す、良く話す、時々話す、合わせて26.0%、あまり話さない、全然話さない、合わせて74.0%)であった。

7.環境保全行動について


次に環境保全行動の実施状況を見ていく。ここでは本調査結果だけをグラフ化し、保全行動の実施率は考察にて詳しく比較をする。

16 環境保全行動実施率

 

8.環境問題に対する意識


 次に環境問題に対する被調査者の意識であるが、将来の予測として「環境問題が深刻化し地球や人体が危険にさらされると思いますか」との質問に対し、大変危険(55人、32.4%)、かなり危険(71人、41.8%)、多少危険(41人、24.1%)、そうは思はない(2人、1.2%)、気にならない(0)であった。

17 将来についての環境問題に対する意識


18 環境問題に対する意識(現在の考え)

 


 何とかしたい(71人、41.8%)、何とかなる(28人、16.5%)、どうにかなる(33人、19.4%)、どうでもよい(2人、1.2%)であった。

 

9.講義を受講しましたか


 明海大学において開講している環境問題に関連する講義の受講状況は以下の図19 のようになった。

19 環境問題に関する講義の受講率

 

 

 

 

 

 

4節 考察

 

第3節で挙げたデータをもとに集計結果に統計処理を加え仮説を検証していく。そして、既存の研究結果と合わせて若年層の環境問題に対する意識のあり方、行動形態を見て行く。

 

3.4.1     環境問題の意識に関する一考察

環境問題に対する意識は非常に高い結果が得られた。関心があると答えた割合は、75.0%、関心がない25.0%であった。これは、1985年以降継続的に行われてきた国際会議、イベントなどによるマス・メディアを通じた活動が、環境問題を国民的議題として定着している事が考えられる。


今回得られたこの関心度を、三上(1997)の調査結果と比較をすると表8のようになった。

 


8で見られるように、今回の明海大学の学生(平均年齢20.8)に対して行った調査では「非常に関心がある、かなり関心がある」という環境問題に対する強い関心を示す2つの値が低く出てきた。逆に、「多少は関心がある」については、既存の結果のどれよりも高い数字が得られる結果になった。

この結果、若年層において環境問題に対する関心は引き続き高い関心を示しているが、その関心の度合いは決して強い関心ではなく、若干意識しているというあまり積極的ではない意識であると言える。しかしながら、環境問題に対する関心は、関心がある以上において被調査者全体の86.9%にのぼり、現在においても環境問題は議題として十分に関心を惹きつけている。

 

3.4.2 3つの環境問題(地球温暖化、ダイオキシン、核汚染)について

 今回の調査では、メディアで大々的に報道された3つの環境問題に焦点を当ててアンケートを行った。その意図するところは、1997年の京都会議、19992月の所沢市ダイオキシン騒動、19999月に起きた東海村の臨界事故、以上の3つ報道について情報の受け手がどの様な意識と行動をとっているかを、その情報の新旧で違いがあるか測定してみようと考え採用した。

11が示す様に、3つの環境問題の内、気になる問題については地球温暖化問題と核汚染が高い値を示したが、最近目にした問題、および、最近誰かと話した問題については圧倒的に核汚染問題がその数を占めている{最近目にした問題としては、地球温暖化問題(14.7)、ダイオキシン問題(14.7)、核汚染問題(67.7)で、誰かと話した問題が地球温暖化問題(20.6)、ダイオキシン問題(12.4)、核汚染問題(54.7)}。

核汚染問題については、図10が示す様に環境問題の中では一番意識されていない問題であるにもかかわらず、気になる問題として地球温暖化問題と肩を並べる値を示し{地球温暖化問題(46.5)、ダイオキシン問題(12.4)、核汚染問題(40.0)}、最近の圧倒的な報道量の影響で1つの議題として強く国民に認知されているのが読み取れる。

 

3.4.3 環境保全行動の実態


 次に今回の被調査者における環境保全行動実施率をまとめてみる。表9は、三上(1997)による調査データと、今回得られたデータ(1999)を比較したものである。1994年から1996年のデータは三上(1997)のデータである。

 


 今回の調査では、全般的に高い環境保全行動実施率が得られた。特に上段の2項目(出来るだけゴミの量を減らす、買い物時に過剰包装は断る)については非常に高い数値が得られた。若い世代においても環境保全行動実施率は、既存のデータと差異は見られず、逆に高い実施率を示す項目が6項目あり、さらに、全般的に数値が上がっていることを考えると表の調査項目が年々行動することがあたりまえのような状況になっているのであろうと考えられる。

 

3.4.4 仮説検証

仮説を検証するにあたって調査結果に合計項目をいくつか設けた。メディア視聴合計、よく読む新聞報道の項目量、よく見るニュース番組数、各環境問題に対する関心の度合いを5点尺度によって表したデータの合計数、および環境保全行動実施数の合計を集計し、検証を行った。なお、検証には相関係数による検定とt-検定を用いた。

 

(1)メディア視聴と環境問題に対する関心と保全行動について

最初にメディア視聴量と環境問題の意識との関係を見ていく。両者における関係を調べるために相関係数を計算し検証を行った。これにより仮説1の「メディアとの接触量が高い場合は環境問題に対する関心も高い」、仮説2の「環境問題に対する関心が高い場合は環境保全行動実施率も高い」について検証が可能である。


本調査で得られた結果は表10及び表11の通りである。

 


まず、表10の通り、雑誌の閲覧時間量と環境問題への関心が相関係数r=.148、z値=1.916、有意水準はp<.10であり、有意傾向が見られた。また環境問題に対する関心と環境保全行動の実施率については、相関係数.313、z値=4.191、有意水準はp<.0001で、両者の間にある強い相関関係が見られた。

なお、本調査ではテレビ視聴合計時間に関しては、単純なテレビ視聴合計時間と環境保全行動との間の相関関係では有意な相関関係は見られなかった。しかしながら、テレビ視聴についてグルーピィングを行い集計した結果、優位な関係が得られた。

11は、メディア(テレビ)視聴量と環境保全行動との関係において有意傾向が見られたものである。この表11では、テレビ視聴時間を2つのグループ(視聴量が150分未満と視聴量が150分以上)に分けた後に環境保全行動率との関係を表したt-検定の結果である。表中下段の結果は、環境問題に対する関心が低いものにおいてメディア視聴合計

時間(テレビ、新聞、雑誌)と環境保全行動実施率との関係を示したものである。

 


テレビ視聴時間(High=84人、Low=86)と環境保全行動実施率との関係は、平均値=.969、自由度=168t=1.772、有意水準はp<.10であり、環境問題に対し関心が低いものにおいて、メディア視聴時間(High=10人、Low=12)と環境保全行動実施率との関係は、平均値=2.267、自由度=20t=2.068、有意水準はp<.10であり、両者ともに有意傾向が見られた。しかしながら、関心の低いものにおけるメディア視聴と環境保全行動との関係の結果は、有効性が低い結果であるといえる。なぜなら、環境問題に対する関心が非常に高い結果(8)が得られたことから、関心が低いものにおける被調査者数がHigh=10人、Low=12人と、非常に少ない回答数での検証になったからである。従って、表11の下段における調査結果は信頼性が低い結果だといえる。関心が低いものにおけるメディア視聴と環境保全行動との間には、今回は限定的にそのメディアの効果に有意傾向が認められた段階である。

これらの結果により本研究の仮説1と仮説2について支持されたと言える。

 

(2)核汚染問題と環境問題に対する意識、恐怖と購買行動について

次に、核汚染問題について見ていく。核汚染問題は、被調査者が「最近目にした環境問題は3つのうちどれか」という質問に対し67.6%に上る被調査者が答えた環境問題である。そこで、核汚染問題とメディアとの関係を相関係数で算出すること、ならびに核汚染に対する恐怖や、核汚染が危険視される商品に対する購買行動について相関関係を表すことで、仮説3の「マス・メディア報道の顕出性(salience)の高い環境問題において汚染の危険性がある商品について不買行動は高い」、及び仮説4「マス・メディア報道の顕出性(salience)の高い環境問題において恐怖の度合いが高い」の両者について検証が可能である。

次に示す表12は、核汚染問題との関係を示したものである。

 


 


まず、メディア視聴合計と核汚染に対する恐怖との関係には、相関係数r=.154、z値=2.010、有意水準はp<.05であり有意差が見られた。

次に、核汚染に対する関心と核汚染に対する恐怖との関係では、相関係数r=.595、z値=8.850、有意水準はp<.0001であり、核汚染に対する関心と核汚染が危険視される商品に対する購買行動には、相関係数r=.268、z値=3.552、有意水準はp<.001であり、有意差が見られた。

次に、対人接触と核汚染問題との関連について、「核汚染問題を誰かと話した」と「核汚染」に対する恐怖との関係には、相関係数r=.378、z値=5.129、有意水準はp<.0001であり、「核汚染問題を誰かと話した」と「核汚染が危険視される商品に対する購買行動」との関係は、相関係数r=.172、z値=2.237、有意水準はp<.05であり、有意差が見られた。

次に、メディア視聴と核汚染問題との関連について、雑誌の閲覧時間と核汚染に対する関心との関係には、相関係数r=.174、z値=2.268、有意水準はp<.05であり、有意差が見られた。また、よく見る新聞報道項目量と核汚染が危険視される商品に対する購買行動の関係は、相関係数r=.132、z値=1.172、有意水準はp<.10であり、有意傾向が見られた。

これらの結果により、仮説4については支持されたと言える。

 

次に、仮説3の「マス・メディア報道の顕出性(salience)の高い環境問題において汚染の危険性がある商品について不買行動は高い」について検証していく。メディアでの顕出性の高い環境問題については、メディア視聴時間と汚染が危険視される商品に対する不買行動、メディア視聴時間と核汚染問題に対する関心において有意な相関関係がある
と想定し、仮説を立てた。本調査では以下の表13のような結果になった。

 


メディア視聴合計と核汚染に対する関心との関係は、相関係数r=.060、z値=.781p=.4350であり有意関係は見られなかった。

次に、メディア視聴合計と核汚染に対する恐怖との関係では、相関係数r=.154、z値=2.010、有意水準はp<.05であり有意差が見られた。メディア視聴合計と核汚染が危険視される商品に対する購買行動には、相関係数r=.042、z値=.547p=.5841で有意差は見られなかった。

従って、仮説3については棄却された。

 

(3)  対人接触と環境問題に対する意識と保全行動

次に、対人接触と環境問題に対する意識と環境保全行動について見て行く。この両者の間の相関関係を算出することで、仮説5の「他者と話す頻度が高い場合は環境問題に対する関心も高い」、ならびに仮説6の「他者と話す頻度が高い場合は環境保全行動実施率も高い」の2つの仮説について検証が可能である。以下に示す表14は、対人接触行動と環境問題に対する意識、ならびに対人接触行動と環境保全行動の両者における相関関係を示した表である。 


 


14は、「環境問題について誰かと話しましたか」との質問に対し、話す度合いが高いものにおいて環境問題に対する関心と環境保全行動との関係を表したものである。話す度合いが高いものと環境問題に関する関心との間の関係は、相関係数r=.152、z値=1.981、有意水準はp<.05であり、話す度合いが高いものと環境保全行動実施率との間の関係は、相関係数r=.338、z値=4.548、有意水準はp<.0001であり、ともに有意差が見られた。

この結果により、本研究の仮説5と仮説6について支持されたと言える。

 

以上の結果により、本研究で設定した6つの仮説における5つについて支持され、仮説3について棄却された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第4章 結論

 

 本調査において私は世界規模での最重要課題である環境問題を扱い、マス・メディアと環境問題に対する意識及び行動との関連性を実証的に明らかにすることを試みた。この研究を進めていく上で基礎となる3つの理論について1章において言及した。その3つの理論とは、コミュニケーションの2段階の流れ理論、アジェンダ設定理論、そして普及過程理論である。環境問題の意識と行動の関係は、マス・メディアからの情報の影響は直接受け手に行くのではなく、オピニオン・リーダーと呼ばれるマス・メディアとの接触が高い人物との接触により実際に影響が起こる、という対人コミュニケーションの重要性を説明するコミュニケーションの2段階の流れ理論、マス・メディアの役割として情報の受け手に対し何に注目すべきかという関心を喚起する役目を担うメディアの説明としてアジェンダ設定理論、商品や行動の採用過程について何が影響しているかを分析する普及過程理論を用いて説明を試みた。


 今回着目した地球環境問題は、「地球温暖化現象による大規模な気候の変化により地球環境に多大な影響を及ぼし、さらには地球上の生物にもその影響が及ばされる」という問題である。この環境問題の提起された1986年以降、世界各地で断続的に環境問題に対するイベントが行われてきた。三上(1997)によると1989年を境にしてマス・メディアでの環境問題の顕出性が高くなっている結果が示されている(3)。この時期より環境問題は人々の中で議題として定着し始めた。今回の調査において、その環境問題に対する関心は表15の結果になった。

 


今回の調査において、マス・メディアと環境問題の関連性を本研究では次のように仮説を設定した。

 

環境問題に関する関心は、三上(1997)などの調査結果により引き続き高いことが予想され、この関心の度合いを次のように設定する。

仮説1:メディアとの接触量が高い場合は環境問題に対する関心も高い。

そして、環境問題に対する関心と環境保全行動との関係は、以下のように設定する。

仮説2:環境問題に対する関心が高い場合は環境保全行動実施率も高い。

今回の調査では、京都会議で議題として扱われた「地球温暖化問題」、992月に起こった「ダイオキシン騒動」、そして999月に起きた「核汚染問題」の3つに対する関心を調査する。人々の関心は、メディア報道量に多大に影響されると考え以下のように設定する。

仮説3:マス・メディア報道の顕出性(salience)の高い環境問題において汚染の危険性がある商品について不買行動は高い。

仮説4:マス・メディア報道の顕出性(salience)の高い環境問題において恐怖の度合いが高いる。

 パーソナル・コミュニケーションの影響により関心や実施率は高くなることから次にように設定する。

仮説5:他者と話す頻度が高い場合は環境問題に対する関心も高い。

仮説6:他者と話す頻度が高い場合は環境保全行動実施率も高い。

 

これらの仮説を実証的に検証するために調査を行った。調査では20歳前後の若年層を主として調査し、環境問題に対する意識、並びに行動形態を調査し仮説の検証を進めていった。調査方法は、明海大学外国語学部英米語科の学生を被調査者として調査を行い、調査票(質問紙)に被調査者が直接質問紙に回答を記入する「自記式」の「集合調査法」を用いた。今回の調査で4クラス、170件のデータを取り集計を行った。本調査の実施・回収期間は、19991019日から19991023日であった。

質問紙は学籍番号、氏名、年齢、性別を確認し、最初にマス・メディアとの接触量を0分から4時間(30分刻み)のスケールを用意し該当個所に丸を記入させる方法を採用した。新聞報道に関しては、はい、いいえで答えを記入していった。また、関心や恐怖の測定には5段階に分けたスケールを用い結果を5点尺度で集計した。

集計作業は最初に、メディア視聴や個別の環境問題への関心、環境保全行動の実施量について合計量を出力した。全体を集計した後、グループ分けによる集計結果を出力し相関係数やt−検定による有意差、有意傾向のある結果をまとめた。

まず、テレビ、新聞、雑誌におけるそれぞれの視聴時間を合計し、また環境問題に対する意識を5点尺度で集計し、両者間の相関係数を算出した結果、雑誌閲覧と環境問題に対する意識において有意傾向が見られた。また、関心の低いものにおいて、テレビ視聴と環境保全行動との関係でt−検定を行った結果、限定的に有意傾向が認められた。環境問題に対する意識と環境保全行動実施率との間には、有意差が見られた。従って、メディア視聴と環境問題に対する意識、行動との関係において、仮説12が支持された。

被調査者において「最近目にした環境問題はなにか」に対する回答数で得られた、「核汚染問題」について相関係数を算出した結果、マス・メディア報道の顕出性と不買行動について有意な相関関係が得られず仮説3は棄却された。マス・メディア報道の顕出性と恐怖に関する仮説4については支持された。

被調査者の対人行動を家族、友人、知人のそれぞれにおいて5点尺度で得られた結果を、話す以上の点数と環境問題に対する意識と環境保全行動の間の相関係数を算出した結果、対人接触と環境問題に対する意識、並びに環境保全行動に関する仮説56が支持された。以上の結果により本研究の6つの仮説の内5つの仮説が支持され、仮説3が棄却された。

 

環境問題の意識とメディアとの関係において、雑誌の視聴、及びテレビの視聴と環境問題への関心の間においてアジェンダ設定が確かめられた。McCombs(1976)が考えるように新聞や雑誌といった読み物のメディアは、個人内アジェンダに大きな影響を与えるとの事から、今回得られた雑誌の視聴と環境問題の関心における結果はMcCombsの考えを支持する結果となった。また、グルーピングによるテレビ視聴と環境問題の関心との関係において有意傾向が見られたのは、Neuman(1992)の研究結果を支持する結果となった。Neumanらは、マス・メディア報道によるニュース項目を「メディア・フレーム」の概念を用いて研究を進めた。Neumanらが行ったこの研究によって、受け手の関心が低いニュース項目においては、テレビは新聞より効果的に受け手に情報を伝達するということが明らかになった。つまり、メディアから情報を入手する上で、受け手の要因として関心や興味が重要であり、テレビによる情報入手は関心の低いニュース項目に関して有効である、ということである。今回の調査で得られた結果(11)は、テレビ視聴、メディア合計と環境保全行動実施において、Neumanらの理論を支持する結果となった。

本研究において環境問題への関心は、「多少は関心がある」という弱い関心が既存の研究より増え、逆に強い関心の度合いは低くなった。しかしながら、環境保全行動に関して既存の結果より高い数値が得られるという現象が見られた。これは、図17が示す将来の危険性への危機感がある若年層において実際の行動に向かわせているのではないかと考える。

パーソナル・コミュニケーションについては、依然として対人接触の割合と関心、行動の間に強い関係が見られた。この結果により、「コミュニケーションの2段階の流れ」は高度に発達した情報化社会の中でも存在し機能していることが確かめられた。

 

人々の関心を惹きつける上でマス・メディアの担う役割は大きい。Neuman(1992)の指摘する、「テレビによる情報入手は関心の低いニュース項目に関して有効である」という事を考えると、あるイベント時にのみ大々的に報道するのではなく常に環境問題に対する番組を作り、放映することでより関心を広め環境保全行動実施率も上昇する。このような積み重ねの結果、京都会議で締結された温暖化防止のための二酸化炭素削減目標を実現させることが出来るだろうし、一般の人々の協力無しに実現は不可能である。マス・メディアの報道や番組も目先の視聴率にとらわれずに、国民の意識を形成することが出来るという責務を遂行して頂きたい。


 前述したように環境問題への関心を高める為には、メディアによる発信が重要な要素になる。今回の調査では、視聴時間との関係において関心、行動について研究を行い、その結果、現在もなおアジェンダ設定の機能としてメディアが重要である事が確認されたが、そのメディアを視聴時間と関心、行動の関係だけではなく、報道内容、番組内容を調査し関連性と諸影響を調べることが今後必要である。海後(1999)は、ニュース報道の受け手に及ぼす効果として、「テーマ型メディア・フレーム」と「エピソード型メディア・フレーム」による報道と、受け手の「現実思考」、「空想思考」の接触行動による影響の違いを論じた。(16)

 


実際に本研究で取り上げた核汚染問題などは、当初、ニュース報道において事件の報告のみを内容とするエピソード型メディア・フレームが独占し、その結果、受け手において社会的現実の短絡的構築(11つの情報の断片がつながりを持たずに記憶される)が起こり、不安や恐怖を引き起こしたと考えられる。

このように、今後本研究にニュース報道、テレビ番組等の内容分析を加え検証することで、より一般化が可能になるといえる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献

 

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山根常男・森岡清美・本間康平・竹内郁郎・高橋勇悦・天野郁夫編 (1990). 『テキストブック社会学(6) マス・コミュニケーション』, 有斐閣.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終わりに

 

今回初めて正式な論文に取り組んでみた。最初は、手順、書き方すらわからず手当たり次第にコミュニケーションに関する文献を読んだ。そして、海後先生の指導のもと試行錯誤を繰り返し本論文を仕上げることができた。思えば、3年次のリーディングWでBerloThe Process of Communicationを原書購読しなければ、今回の取り組みは考えられなかった。この今回の取り組みは次の目標に向け大きな1歩であったと思われるし、また、今後もっとスムーズに作業を始める事が出来るようになり、論文作成という限られた機会にしか出来ない貴重な体験をさせて頂いた。

 

アンケートに協力していただいた英米語学部のみなさん、ご協力ありがとうございました。また、1年間共に勉強してきた海後ゼミ生のみなさんにも御礼申し上げます。そして最後に、1年間多くの時間と労力を割いて卒業論文を指導していただいた海後宗男先生にお礼を述べさせていただきます。先生の「きちんとした形のあるものを仕上げる」との目標のもとにここまで辿り着ける事が出来ました。先生のお力添えがなければこのような論文は仕上げられなかったと確信しております。1年間本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

付録(調査票)

 

アンケートへのご協力のお願い

明海大学の皆様、お忙しい中恐れ入ります。今回私は、「環境問題とメディアの関係」について調査しており、そこで、皆様にアンケートへのご協力をお願いしたいと思います。このアンケートでは皆様のマス・メディアへの接触行動、及び環境問題に対する意識を調査させて頂きます。尚、アンケート集計に必要なため、氏名、年齢、性別を確認させて頂きますが、論文作成の資料のみに利用させていただくことをお約束します。

学籍番号:

氏名:     年齢:  歳 性別: 男性  女性 (いずれかに○をしてください)

 

最初にマス・メディアとの接触行動に関してお聞きします。当てはまる線上に○を入れてください。

 


@あなたはだいたい1日にテレビをどのくらい見ますか。

 



Aあなたはだいたい1日にどのくらい新聞を読みますか。

 



Bあなたはだいたい1日にどのくらい雑誌を読みますか

 


Cあなたが新聞報道の中で普段良く読む記事はどんな記事ですか。読むものには「はい」、読まないものには「いいえ」に丸を付けてください。

トップニュース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

総合面・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

主張、解説面・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

国際関係面・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

経済関係面・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

生活情報面・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

スポーツ関係面・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

地域情報面・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

社会面・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

最終面:番組案内(ラジオ番組案内含む)・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

Dあなたが普段よく見ているニュース番組を教えてください。□にþしてください。(複数回答可)

□おはよう日本(NHK、5:00−8:15)

□ニュース(NHK、12:00−12:15)

□首都圏ネットワーク(NHK,18:00−19:00)

NHKニュース7(NHK,19:00-20:00)

N9(NHK,21:00-21:30)

□ニュースプラス1(日本テレビ、17:30−19:00)

□ニュースの森(TBS,17:55−19:00) 

□筑紫哲也NEWS23(22:54−23:50)

□スーパーニュース(フジテレビ、17:25−19:00)

□ニュースJAPAN(フジテレビ、23:20−0:30)

Jチャンネル(テレビ朝日、17:00−19:00)

□ニュースステーション(テレビ朝日、22:00−23:20)

 

次に環境問題に関してお聞きします。


@あなた個人の考えについて伺います。環境問題に関心がありますか。当てはまる線上に○を入れてください。

 


Aあなたは下記のような環境問題に対し関心がありますか、教えてください。当てはまる線上に○を入れてください。

1.    ゴミ廃棄問題

 

2.    環境ホルモン問題

 

 

3.    原発等による核汚染問題

 

4.    二酸化炭素増大による地球温暖化問題

 

5.    酸性雨による森林破壊や湖水の酸性化問題

 

6.    川、湖、海汚染問題

 

 

7.    フロンガス等のよるオゾン層破壊問題

 

次に3つの環境問題(地球温暖化問題、ダイオキシン問題、核汚染問題)について伺います。

1.あなたは次の3つの環境問題のうち、どれがあなたにとって1番気になりますか。

 

 


2.3つの環境問題のうち、あなたが最近とくに目にした環境問題は何ですか。

 

 


3.3つの環境問題のうち、あなたは最近誰かと話しをしましたか。

・地球温暖化問題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・ダイオキシン問題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・核汚染問題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

4.あなたは3つの環境問題に対し、恐怖を感じますか。


・地球温暖化問題


・ダイオキシン問題


・核汚染問題

 

 



5.あなたは、ダイオキシンによる汚染が心配される地域で取れた特産物を意識的に購入を避けますか。

 



6.あなたは、放射能による汚染が心配される地域で取れた特産物を意識的に購入を避けますか。

 


次に環境問題全般についてお聞きします。

@あなたにとって環境問題で一番役立つと思われる情報源は何ですか。1つ選んで、□にþしてください。

□テレビ(NHK) □テレビ(民放)  □新聞  □雑誌  □本  □自治体の広報誌 □家族や知人の話 □講義での話

□その他(                 )

Aあなたは、あなたの家族、友人、学校や会社の知人(アルバイト先含む)と環境問題について話したりしたことはありますか。当てはまる線上に○を入れてください。

・家族

・友人

・知人

 

Bあなたは、意識して環境保全行動をしていますか。下記の項目それぞれについて   はい、いいえ のいずれかに○をしてください。

・出来るだけゴミの量を減らす・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・買い物のときに過剰包装は断る・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・道や駅でのゴミやタバコの投げ捨ては絶対にしない・・・・( はい 、 いいえ )

・なるべくエコマーク(再利用)の商品を買う・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・意識して冷暖房を弱くしている・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・トイレットペーパーに再生紙のものを使う・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・空き缶、新聞などを再利用に出す・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・牛乳の空きパックや空き缶、使用済み乾電池は回収箱に入れる・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・シャワーや歯磨き、食器洗い時に節水を心がけている・・・( はい 、 いいえ )

・不要な電気をこまめに消している・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・意識して自動車を使わず公共の交通機関を利用している・・( はい 、 いいえ )

・無農薬野菜や無添加食品を選ぶ・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・裏紙などを再利用している・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・今あるものをうまく使いなるべく新しい商品を買わないようにしている・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・新聞、雑誌、テレビなどから環境保護に対する知識を意識的に得ている・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・ゴミ出しの曜日、時間などのルールを守る・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・環境保護基金などに寄付する・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・環境問題に対する講義を受講する・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

・その他 環境保全行動についてなんでも結構です。他に行っている環境保全に関することがありましたら教えてください。(                                   )

Cあなたは将来、環境問題が深刻化し地球や人体が危険にさらされると思いますか。

 


Dあなたは今現在、環境問題に対しどのように考えていますか。以下に当てはまる線上に○を付けてください。

 


Eあなたは本学において以下の環境問題に関する講義を受講しましたか。

1系列:自然地理学・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

1系列:科学技術論・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

2系列:自然環境論・・・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

2系列:地球の環境と資源・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

2系列:総合ゼミ(村松)・・・・・・・・・・・・・・( はい 、 いいえ )

※「はい」と答えた方はその理由を教えてください。

(                                   )

以上を持ちましてアンケート調査を終了します。アンケートへご協力いただきまして、ありがとうございました。

99/10/18作成